用語集
スケルトン・インフィル(すけるとん・いんふぃる)
スケルトン・インフィル(すけるとん・いんふぃる)とは、建物のスケルトン(柱や梁、床等の構造を構成する躯体)とインフィル(部屋の内装や設備等)を分離した工法、またはその考え方のことを指します。
スケルトンにあたる、柱や梁、床等の構造を構成する躯体は、基本的にRC(鉄筋コンクリート)ですが、最近では木造住宅の「スケルトン・インフィル」も登場してきています。
スケルトン・インフィルの基本的な考え方として、構造体が長期間にわたる耐用年数があることが前提になります。つまりRC(鉄筋コンクリート)の耐用年数は50年から200年。木造住宅でも良質な木材で構造体の手入れさえしっかりしていれば、長期にわたり利用することができます。
しかしながらインフィルにあたる部屋の内装や設備、つまり床材、キッチン設備、バス、トイレ等々の室内設備の寿命は20年くらいから老朽化が始まります。
現在の木造建築では、室内設備の老朽化=建物自体の老朽化と考えてしまうケースも多く、家族構成の変化が伴うと多くの場合は「建て替え」という選択枝になってしまいます。
「スケルトン・インフィル」は、長期にわたり使用可能な「スケルトン」構造体はそのまま、「インフィル」内部設備を「何度でも」更新することで、長期に渡り使い続けることのできる家=資産という構造の建物の工法、またはその考え方を指すと思えばよいでしょう。
なお、「スケルトン・インフィル」により建てられた住宅(共同住宅)の定義はおよそ次のようなものとされています
・スケルトン(構造体)の耐震性が高い
・建物が長持ち
・資産価値が低下しない
・空間にゆとりがある
・空間が整形である
・室内に柱型や梁型が出ていない
・さまざまな間取りへの変更が可能
・将来のリフォームが容易
・設備配管のメンテナンスが容易